奥手なおじさんの恋バナ⑥

失恋
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ユミさんとの最後の別れ(失恋)

前回デートで元気がなかったユミさんが気になっていました。

それで、次回合う約束もしなかったので、ユミさんの家に電話してみました。

まだ携帯電話とかない時代で、相手の親が出てきたので、「いつもお世話になります。友人です。」とあいさつして、ユミさんに代わってもらいました。

電話の向こうでは、少し揉めている感じでした。

電話に出てきたユミさんは、困惑気味で、「かけなおす」とだけ言い残し、

一旦電話を切りました。

その後、電話はありませんでした。

もう迷惑なのかなぁと悟り、私から電話はやめました。

今みたいに、携帯電話があれば。

もっと変わった結果になったかもしれませんね。

その後、私の先輩から、先輩の奥さんの噂話で、どうやらユミさんは良家の男性との縁談が進み、結婚するようだと聞かされました。

私は納得できず、慌てて、もう一度、ユミさんに確認したい旨を先輩に伝えました。

そして、その週末、ユミさんから電話が来ました。

噂通り、その男性と婚約するとのことでした。

私は、電話で「僕と付き合ってください。愛しています。誰にも渡したくない!」と叫びました。

しかし、回答は「ごめんなさい。」でした。

ユミさんも電話の向こうで泣いていました。

そして電話を切り、もう2度と会うことはなくなりました。

最後に…

彼女との出会いも楽しかった思い出も、告白も失恋も、今となっては全部良い思い出です。

ありがとうと言いたいです。

人は人を好きになることで、成長していく生き物なんだと思います。

ただただありがとうです。もう何も言えません。思い出すと涙が出ます。

どうにもならないことはあります。でもそれで、私も成長しました。

いまはもう、年下の彼女が出来て、結婚して、子供も出来て、幸せな家庭をもっています。

きっと彼女も幸せになっていると信じています。

時間と共に記憶は薄れていきますが、あの時の楽しかった幸せだった二人の時間は、

いつまでも忘れないし、良い経験になったと思っています。

異性と付き合うことが最初だったのもあり、何もかもドキドキでしたが、そんな私を、可愛らしい優しい暖かな笑顔で、いつも一緒にいてくれた彼女は、いつまでも私の中の最高の女性です。

青春をありがとうございました。いつまでも、あの頃のユミさんをあの頃の二人を忘れません。

私は今も大切な宝物として、心の奥にしまっています。ずっと、いつまでも。